最近はまっている動画にアニマル動画がある

最近はまっている動画にアニマル動画がある。圧巻なのはライオン、アフリカ大陸のサハラに生息するあの百獣の王ライオン。

群れになった大家族が寝そべりあたりを睥睨しながらまったりしている様子は、祝日に人間の親戚が集まり和やかに団欒する図に似ている。寝そべった父母ライオンの背中にワチャワチャと遊びまわる赤ちゃんライオン、穏やかな表情でその子たちにグルーミングする親ライオン。至福の時だ。

だがこの群れと言うのが曲者で、メス数匹にオス二匹ほどそして子供達と構成されたグループに、本妻、妾、ガールフレンドがいる訳で、とうぜん腹違いの子供達もいる。オスはその日の気分でどのメスとも交尾を繰り返し、メスはメスでヤキモチも焼かず涼しい顔で空を見上げる。

古代からの生態に慣れ親しみ飼いならされ、メスたちからは嫉妬と言う感情が欠落したのだろうか。しかも赤ちゃんが誕生すれば母親だけでなく、他のメスたちもこぞって授乳すると言う。なんと心の広い寛大なメスたちである事か。

たてがみの美しいイケメンオスはメスに特に交尾をせがまれると言う。せがまれる⁈何の邪気もなく純粋に美しい者に魅かれるメスの美意識は神々しい。

しかも獲物狩りに出かけるのはメスたちと言うから驚く。キリン、シマウマ、イノシシ等を追いかけ、大草原を物凄いスピードで疾走するその姿はほれぼれする。獲物の近くまで来ると、他のメスたちと取り囲み深く静かに詰め寄り、いきなりわっと喉笛にかみつき息の根を止める。

後に控えていたオスは獲物が捕まるとのそりと動き出し横取りに行く。獲物が大きければ仲間の所まで引きずって行く。待っていた仲間はいっせいにその肉を貪り食う。大勢のライオンが牙をむき出し口を血だらけにして、頭を振り振り野生の生肉を食い荒らすその姿は、さぞグロテスクで陰惨な光景だろう。

控えめな若いライオンや幼獣はおこぼれに預かれない。特に幼獣は何が起きてるかも知らず他の場所に置き去りにされたりで、餓死の確率は高いと言う。一番分け前が多いのは何といってもオスライオンだ。

オスが狩りに行かないのは、たてがみが邪魔して早く走れず目立ちやすく、狩りの最中興奮し過ぎて敵に逃げられるからと言う。オスライオンも可愛らしい所がある。それに彼らは人間を襲わない。それこそが百獣の王が見せる風格のある知的な選択だ。

メスに暴力を振るわれるオスもいる。怒ったメスの顔には独特の凄みがある。メスもツボは心得ている。怒るメス側の理由は何か?昼寝の邪魔された、お尻を舐められすぎたの説もあるが定かではない。他のメスに入れあげすぎたと言う索引はない。

オスの役目は縄張りを守る事。敵を寄せ付けず家族を守る。やり方は吠えたり尿をまきちらしたり、猫のようだ。襲って来た敵に負けるとすぐに殺され幼獣も殺される。敵の子供はいらない自分のを作る、これも実に現実的な本能のなせる技だ。

ここでも赤ちゃんライオンは悲惨な目に合う。赤ん坊の癖に妙に老成した顔をしているのも、彼らがいずれ来る危険な未来を見据えているからだろう。大人になるまで生き延びる彼らの確率は、実に20%くらいだと言う。

二才位になれば若いライオンは群れから自立しなければならない。グズグズしてたらオスライオンに殺される。ひきこもりの無職人間が親に殺されるように。自立しても他の群れに入れず路頭に迷うものもいる。ライオンの生活もカッコいいばかりではないようだ。

もう一つ好きな動画は熊動画。

大きなお尻をもこもこ動かし歩く母熊の後から、チョコチョコついてくる数匹の子熊、それだけでも可愛いのに母親があたりの様子を窺うため二本足で立つと子熊も真似する。これがまた可愛い。

熊はライオンより身近に感じる。森の中から出て来た熊の親子が、人家の庭に入り込みプールやハンモックで遊ぶ、終わるとまた柵を越え帰って行く後姿がほほえましい。

ポーチの窓ガラスから中を覗き込み、部屋に入り冷蔵庫を開け食い物を物色する熊もいる。だが部屋は荒らさない。その辺は人間の強盗よりも行儀がいい。

小さな滝や清流にやって来て魚を捕る母熊は、魚が捕れると子熊が待つ岸まで持って行き口と手で器用に裂き子たちに分け与える。熊の魚取りは秀逸で、水の中で飛び跳ねるサーモンを口や手で瞬時にキャッチする、その姿を生で見れたら本望だ。

二匹の大きな熊の喧嘩と言う動画、よく見ると一匹は母熊でもう一匹はその大きな息子。いつまでも乳離れをしない息子を母熊が力ずくで諭している。なんとも哀切に満ちたやるせない動画だった。

最後に全米が泣いたと言う動画を一つ。ロシアのドローンで撮ったもので、大雪におおわれた急傾斜の長い崖を母熊と一匹の小さな子熊が登って行く。母親はなんなく登りおおせたが子熊は何ども何度も下まで滑り落ち、それでも小さな四つ足を踏ん張り頑張る。

ドローン撮影のため彼らの姿はとても小さくぼやけて見える。それがまた哀愁を誘う。どうにかこうにか頂上にたどり着くと、一息もつかず待っていた母親と次の場所へピョンピョンと走って行く。

子熊が何度も滑り落ちたのは、ドローンの飛行音に怯えていたからだと言う視聴者たち、虐待だと。だが私は虐待とは思わない。ドローン撮影者がいなかったらこの感動的なシーンは見れなかった。

私は動物の虐待動画は決して見ない。

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